東京・新宿、大阪、仙台間を結ぶ高速バス「ナイトライナー」のラッピングデザイン、およびロゴデザインを担当させていただきました。
カタカナは1998-2000にかけて大流行りして、自分で書体を作ったり配布したりしていたのでかなりマニアックなこだわりを見せてしまいます。今回は3パターン制作し、もっともかわいい印象の書体を選んでいただきました。
また、「高速バス」というカテゴリーとしての他者のロゴは「早い」という印象づけから「斜体」のかかったロゴがほとんどです。
こうした場合、差別化するために斜体ではないロゴを作るという選択肢があるのかどうか。
ここまで斜体ばかりで横並びになっていると、斜体をやめた時に「高速バスらしくない」という印象しか残りません。一般的な交通機関や、周遊バスのイメージになってしまいます。「ゆっくり走る高速バス」という差別化をするならアリかもしれませんが、それはないですね(苦笑)
こうした横並びのものは食品においてもやはり同じで、オレンジはオレンジ、アロエはエメラルドグリーン、グレープフルーツは黄色と水色、コンソメは黄色とオレンジ・・・というように、フレーバーによってある程度色は決まっています。ここを外してしまうと感覚的に「おいしそう」という印象を持つことができなくなります。
一般的に認知されている色や形を差別化の要因にすることは得策ではなく、横並びのルールの中でどう個性を出して差別化していくか、が重要になってきます。今回の場合、「早い」というよりも「かわいい」印象が新しい印象で、だからこそロゴは「かわいい」印象を保ちながら、しっかりと高速バスの「早い」イメージを担保する斜体のロゴが最適解でした。
LogoDesign, Bus Wrapping Design